White Spider Lily

7月10日にCoCシナリオ
「ドロップアウト・ディスパイア」に参加し
未だに余韻から抜け出せないどころか
沼で溺れている粉、きなこです。

いや、ちゃうんすよ、聞いてくれ。
まずPCに性癖をぎゅうぎゅう詰めにしたのが
全ての元凶でした…(頭抱え)

まぁ結果から言うと
自PCである不知火莢(シラヌイ キョウ)は
ロストしてしまいまして…。
しかもロストのしかたがまたやばくて…。
まぁここに関しては
シナリオのネタバレになるので伏せますが
いやもう…たすけてくれ…


そんでもって
今回Twitterに上げたイラスト2枚は
莢おじ様とその奥様である紫(ユカリ)さんを
描いたわけなんですけど、
ちょっとその話をさせてくれ。
シナリオ自体のネタバレは避けるので
まだ通過してないよ!!という方も
読んでいただいて大丈夫です。
むしろ読んで。


まず莢おじ様についてなんですけど
姪っ子の彩子(サイコ)ちゃんとともに
遺書屋という一風変わった殺し屋をしている
イケおじです。そう。イケおじ。
コードネームはブライ(Blei)です。
ドイツ語で 鉛。

殺し屋になったきっかけは
目の前で奥様を殺され
その犯人を即座に皆殺しにしたこと。
奥様を愛していた莢おじ様は
彼女の薬指から結婚指輪を抜き
ペンダントにして大切につけていました。
常に死と隣り合わせの世界、
いつ自分が死ぬかもわかりません。
彼にとって、奥様のいない世界など
生きていく価値はない。
そのため、死に対して恐怖も躊躇もなく、
むしろいつ死んでもいい とさえ
思っていたことでしょう。
いつかこの命が果てるその時は
2人の指輪を一緒に
妻の墓へ入れてもらえたら。
そんな願いを胸に秘めながら
「何の罪もない人を殺める殺し屋」を
屠るべく、相棒の姪の隣で
口元に弧を描きながら
引き金に指をかけるのでした。

そんなイケおじですが、
彼の願い通り、と言うべきか
命を落としてしまいます。
皮肉なことに、遺されたのは
彼の指輪のみ。
一緒に、という願いこそ叶いませんでしたが
彼の指輪は紫さんのお墓に届けられました。

という背景があって、あの絵。

これは私の解釈なので
実際はどうか分かりませんが、
莢おじ様と紫さんが
向こうで会えていたらいいなぁ、と。
ただ、もし会えていたとしても
感動の再会…!という感じではなく
莢おじ様、ないしは私(たち)の幻覚や
「紫さんがそこにいた気がする」という
そんな感じじゃないかと。

ちなみに紫さんと莢おじ様は同い年で
32歳の時に亡くなっており、
莢おじ様は現在52歳。
紫さんと莢おじ様の見た目が
同い年に見えないのはそういうことです。

つまるところ、
実際に会えたのか会えていないのかは
誰にも分からないけれども
きっと会えたんじゃないかな。
という私の幻覚です。はい。


そして
莢おじ様のこんなに安らかな顔…!
こんな表情、心を許しきった奥様の前でしか
見せないんじゃないかと…私は…思っ……


それから
キャラシの時と衣装が異なるんですけど
1つは指輪、そしてもう1つがベスト。
指輪がないのは前述の通り。
これは莢おじ様のロスト後を描いているので
紫さんのお墓に届けられた彼の指輪は
ロストした彼は着けていないんですね。
…?紫さんの薬指の指輪は…?
そうです。これが個人的最大のエモポイント
莢おじ様の指輪 です。
なので紫さんの指には大きすぎるんですよ。
よく見てみてください。
指輪にだいぶ余裕があるので。

で、ベスト。
これまた個人的解釈ですが
ベストは仕事モードの時に着ていて
オフの時は着ない、みたいな、
ある種 スイッチ のようなものじゃないかと。
仕事が終わってジャケット脱いで
ネクタイ緩める、みたいなあれです。
つまり、
莢おじ様はロストしてしまったので
殺し屋 ブライ から 不知火莢 へ
戻ったのかなぁ、とか。
なのでベストは着ていません。


続いて紫さん。

先ほども言ったように、
彼女が着けているのは莢おじ様の指輪。
彼女の指輪はワケあって現世にあるので…。

そして
イラストを2枚上げまして
2枚目は紫さんがいないんですけど、
これはさっきもちらっと言ったように
「彼女は幻覚かもしれない」
「会えた という確証が持てない」という
含みを持たせるためです。
何言ってるか分かりませんね…。
要するにあの絵は2枚目のように
「紫さんがいなくても成り立つ」
ということです。
1枚目、2人が小指を絡めていますが
実は「2人で」ではなく
「紫さんが莢おじ様に」絡めているんです。
つまり2枚目は
白いヒガンバナの咲く水辺で眠る莢おじ様。
ただそれだけの絵。
でも、2枚目の文字がある辺り、
そこに誰かがいるような感じがする、
という「気配」。
あくまで自己解釈ながら、
莢おじ様がロストしたのは事実、
だけど紫さんに会えたかは分からない、
そんな絵を描いたつもりです。

あと
当然ながら紫さん初出です。
一応キャラシのメモ欄に
紫さんがどんな人だったか は
書いていたんですけど
なんせそのキャラシを
発表したわけではないので
完全にはじめましてになってしまいました。

32歳の時に突然の不幸で
命を落としてしまった紫さん。
莢おじ様が彼女を愛していたように
彼女もまた莢おじ様を愛していました。
奥ゆかしくも凛としていて、
まさしく"大和撫子"であった彼女。
そんな紫さんと莢おじ様は
誰もが認めるおしどり夫婦なのでした。

エモッ……………

好き~~!チュッチュ!みたいな
ラブラブな夫婦 というよりは
いやラブラブなんですけど
心の底から信頼しあってて
お互いのことを分かりあっている、
そんな夫婦なんです。
セッションの中でちらっと出たんですが
莢おじ様は「紫」
そして絵を上げたツイートにありましたが
紫さんは「莢さん」と
お互いのことを呼んでいます。

そんな関係の2人を
絵に落とし込めていたらいいなぁ。


そして最後、
やっとタイトル回収です。

Spider Lily は ヒガンバナ のこと。
つまりタイトルは「白いヒガンバナ」。
そうです、絵に散りばめた花です。

その花言葉が

「また会う日を楽しみに」
「想うはあなた一人」

いや莢おじ様すぎんか…


元々ヒガンバナが好きで
その花言葉を知ってはいたんですけど
実は色によって花言葉が違うんですよね。
お花あるある。
よく見る赤いヒガンバナは
前述した2つの他に
「あきらめ」「独立」「悲しい思い出」など
少し違う意味合いも含まれるんですが
白いヒガンバナはさっきの2つだけ。
色のイメージでもありますが
赤より白の方が
純潔 純粋 純真 などなど
この2人のイメージが強いな、と
感じたのもあります。
あとは白い花の方が
「ロスト後」感が出るかな、とか。

これは完全に余談なのですが
白いヒガンバナは実在します。
赤いヒガンバナの方がよく見るし
確かアジサイと同じで
土のpH値によって変わるとかなんとか…?
いやこれは嘘かもしれない。
でも実際に白いヒガンバナは見たことあって
赤の妖艶さとはまた違って綺麗でした。
調べたところ黄色もあるとか。
9月が見頃なので
また写真撮りに行きたいです。

話が完全に逸れました。

ロスト後 ならばそれこそ
白いユリやキクでも良かったんですけど
"あの世"感が強すぎるのと
私がヒガンバナ好きなので…←
まぁあとはやっぱり花言葉ですね。
あまりにもピッタリすぎたので
最初からヒガンバナ一択でした。

はい。


とりあえず今回の絵については
思う存分語れました。満足満足。

「ドロップアウトディスパイア」は
無料のシナリオなので
ご興味ある方は是非通過してみてください。
いや本当、なんというか
シナリオが良すぎて
作者様には頭が上がりません…(拝む姿勢)


ということで
初めてのグリザイユ画法に挑戦した
今回のイラスト、
制作時間15時間は超えました。頑張った。
400dpiのA4サイズ(多分)にしてるので
Twitterでは反映されていないかもだけど
謎に高画質です。
その分データが重くて
pngデータで10MB超えるという
アホもかましてます。激重。
画質は良いので許して欲しい。
私の全身全霊をかけたイラストなので
どうか…どうか見てやってください…
いいねももらえたら私が救われます…(?)

最後に
シナリオ作者様、
卓を回してくれた友人、
彩子ちゃんやってくれた友人、
本っ当にありがとうございました!!
セッション本当に楽しかった!!!

それではまた。

甘味処

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